上質な革艶に野趣溢れる風格を宿した日本製オイルワックスレザー

外装に起用した素材は、名実ともに日本を代表する名門タンナーである“栃木レザー社”が手間と時間を惜しむことなくじっくり丹精込めて仕上げたオイルワックスレザー。
柔軟に繊維をほぐしてシボを入れたピット鞣しのヌメ革に、オイルとワックスを手塗りでたっぷりと含ませることで凹凸感に富んだワイルドな表情を引き出し、仕上げにアイロン掛けを施すことで上品な光沢を纏わせた牛革です。
しっとりとしなやかで弾力のある感触は使い込むほどに一層手に馴染み、色艶の深まりとともに味わい深く経年変化を遂げていきます。表情豊かな野趣溢れる風格にエイジング特性を兼ね備える、男前な魅力に満ちた逸材です。

しっとり豊潤な感触を纏ったイタリア製バケッタレザー

内装を彩るのはイタリアの名門タンナー“ブレターニャ社”がバケッタ製法で仕上げた、奥ゆかしい表情のイタリアンレザー。
バケッタ製法は革の聖地として名高いイタリア・トスカーナ地方が誇る伝統的な鞣し技法。
その起源は西暦800年頃とも云われ、14世紀ルネサンス期を通じて普及を経たのち、高度な技術と多くの時間・労力を要する工程特性ゆえに効率主義の近代化の流れで一時衰退しましたが、現在では改めてその価値が見直されて復活を遂げ、トスカーナ地方のごく限られたタンナーのみで1,000年の時を超え脈々と受け継がれている秘伝の製法です。

なめし原皮はフランス産で、アルプスの麓にて自然放牧で育てられた雄牛のショルダー部位。ショルダーは頻繁に動かす部位であるが故、革製品に適した柔軟性と強度を併せ持ち、シワやトラといった本革特有の豊かな表情も現れやすいパーツです。
その原皮を独自配合の植物性タンニン（ベジタブルタンニン）を使用するバケッタ製法でじっくり時間を掛けて鞣し、染色、加脂を経て、最終工程で粒出し加工（ボラナータ）を施すことで、一枚一枚個性ある表情へと仕上げています。
温もりある凹凸感と濃密な染色グラデーションが織り成すシックな顔立ちに、しっとり心地好いオイルタッチが秀逸なこの革は、使い込むほどに内部に浸透したオイルが表面に馴染んで色艶が深まっていくエイジング（経年変化）も楽しめる逸材です。

デザインアクセントにもなっているフロントのハーフフラップはシングルホックで留める仕様。
財布の開閉面を露出させずにカバーすることで収納時の安心感を補いつつ、ソフトタッチで心地よい手収まりを実現する機能的な役割も担っています。
フラップを開けると顔を覗かせるのは、カラーコントラストが美しく映えるバイカラー仕様の内装。
しっとり柔らかで手馴染みの良いバケッタレザーで前面を彩りつつ、表立って見えにくいポケット裏など適所適材にコットン素材を組み合わせるハイブリッド設計で、余分な厚みを抑えて軽量化にも配慮しています。

シングルホックのフラップ式コインポケットは大き目サイズで硬貨２０～３０枚程度は難なく収納可能。深めのササマチ付きでポケット口が大きく広がるため中身が見やすく、小銭の出し入れもスムーズです。

カードポケットは扱いやすい縦型設計で、ポケットサイズも程よいゆとりを持たせてあるため、各ポケットに厚手のカードでも２～３枚ずつは収納可能です。

アメカジからイタリアンクラシックまで幅広く大人の装いを格上げ

日本とイタリア、両雄の匠がじっくり手間ひま掛けて鞣し上げた２種の珠玉レザーを表裏一体で仕立てあげた“モーリス”シリーズの品々は実にシックで雄々しい魅力に包まれています。
力強い本革の風合いを色濃く映したその無骨な佇まいは、大人の装いに相応しい洒脱な上質感を漂わせるアクセントとして活躍。
ベーシックなカジュアルスタイルからアメカジやミリタリーMIXをはじめとするラギッドなカジュアルファッションまで相性抜群で、豊かなエイジングを遂げる特性が共通する背景もあって、デニム系のアイテムにはひと際相性良くコーディネートできます。
一方でドレススタイルにおいてもイタリアンクラシック（クラシコイタリア）スタイル等と好相性で、職人の丁寧なクラフトワークが滲み出た存在感ある革小物が大人の本物志向を引き立て、造詣深い大人の魅力を格段に引き上げてくれるポテンシャルも宿しています。

幾星霜の時を経て熟成したヴィンテージアイテムの如く味わい深いカラーバリエーション

カラーバリエーションは幾星霜もの時を経て熟成したヴィンテージ品のごとく味わい深い厳選の３色展開。

光の加減で繊細に表情を変える黒曜石のように艶やかな漆黒の外装に、年月を重ねた調度品のようなウォールナットカラーの内装が浮かび上がり、クラシカルな温もりを感じられる「ブラック」。

眩い琥珀のような透明感と深みが映える黄褐色の外装に、円熟味溢れるコニャックカラーの内装が奥ゆかしさを添え、瑞々しく香り立ちそうな気品に満ちた「キャメル」。

いずれのカラーも日本とイタリア双方の高度な染色技術が掛け合わさった濃密なカラーコンビネーションが際立ち、研鑽を重ねた匠の技と感性によって表情豊かな本革のポテンシャルを余すことなく引き出した仕上がりです。