秘伝のクラフトマンシップと極上のエイジングを堪能できるバケッタレザー

バケッタレザーは革の聖地として名高いイタリア・トスカーナ地方が誇る伝統技術“バケッタ製法”で仕上げる、表情豊かな魅力に満ちたイタリアンレザーです。
その起源は西暦800年頃とも云われ、14世紀ルネサンス期を通じて普及を経たのち、高度な技術と多くの時間・労力を要する工程特性ゆえに効率主義の近代化の流れで一時衰退しましたが、現在では改めてその価値が見直されて復活を遂げ、トスカーナ地方のごく限られたタンナーのみで1,000年の時を超え脈々と受け継がれている秘伝の製法です。

歴史あるバケッタ製法を用いるこのレザーは、生後２年以上の雌牛の原皮を独自配合の植物性タンニン（ベジタブルタンニン）で手間ひま掛けて丁寧に鞣し、加脂工程で高純度の牛脚油をじっくり時間を掛けて深く浸透させて拵えられます。
さらに革の表面に真鍮ブラシで擦るスクラッチ加工を施すことで、細微な起毛による奥行きのある色味とマットな表情を引き出して仕上げられています。

独特の磨り模様と色ムラを纏った上品なクラフト感溢れる表面は、滑らかなヌバックタッチと和紙のような趣きのあるザラついた質感を併せ持つ独特な肌触り。バケッタ製法ならではのしっとりしなやかで手馴染みの良い感触や、仄かに香る植物性タンニン特有の素朴な薫香も相まって唯一無二の上質感を堪能できます。
また、芯までたっぷりと染み込んだオイルが革のコンディションを長く良好に保ちつつ、美しい色艶へと経年変化（エイジング）を促進。使い込むうち表面の毛羽が寝てくるのと同時に、革の内部に浸透したオイルが表面に馴染んでくることで、濃密な色味の深まりとともに美しい光沢を帯びながら一層滑らかな感触へと経年変化を遂げていきます。
通好みのエイジングも大いに楽しめることから数多のレザーファンを虜にするバケッタレザーは、膨大な時間と繊細な技術を積み重ねて仕上げられた価値ある逸材です。

収納設計面でも快適な使い心地に配慮した趣向を凝らしています。
財布を開くと左右に計７つのカードポケットを配備。程よいゆとりのあるポケットサイズで、１ポケットに厚めのカードでも２枚は収納可能です。
カードポケット面の背後はいずれも複層仕立てになっており、計２つの隠しフリーポケットが備わっています。
右面カードポケットの裏側にはスナップ式のボックス型小銭入れも搭載。中身が見やすく取り出しやすい立体構造により、便利でスマートな会計アクションをサポートします。
最後方に位置する札入れポケットは二層式設計となっており、収納する紙幣や領収書等を仕分けできる利便性に加え、深さがある設計により奥までしっかりと差し込める安心感も得られます。
また表立って見えないポケット内装部にはコットン素材を組み合わせることで、厚みを抑えつつ軽量化にも配慮。

折り財布以上・長財布未満のサイズバランスが秀逸なミディアムボディに、優れた実用スペックを兼ね備えたチマブエ渾身の傑作モデルです。

風光明媚なイタリアの空気を纏った趣深いカラーバリエーション

カラーバリエーションはイタリアの歴史や風土を根底に感じられるような趣深さを湛えた厳選の４色展開。

街の礎たる石畳のような趣きを宿したインクブラックのバケッタレザーと、力強い漆黒の内装で盤石な佇まいの「ブラック」。

吸い込まれるような深い碧みを帯びたマリンブルーのバケッタレザーを、静謐な濃紺の内装で引き締めた「ブルー」。

香り立ちそうな円熟味溢れるオリーブカラーのバケッタレザーに、落ち着いた紺色が瑞々しく映える「グリーン」。

幻想的な夜空を彷彿とさせるようなアズーロカラーのバケッタレザーに、紺碧の内装が重なり洗練されたムード漂う「ネイビー」。

上質な陶芸品を彷彿とさせるテラコッタカラーのバケッタレザーを、優美な栗茶色の内装で彩った「キャメル」。

いずれのカラーもイタリア特有の感性と高度な染色技術によって表現される芸術的な色味と風合いが美しく際立ち、内装とのコントラストも相まって唯一無二の耽美な個性を放っています。