100年以上受け継がれる伝統製法が生む、クロムエクセルの濃密な革味
本品で起用するクロムエクセルレザーは、1905年創業のアメリカ・シカゴの老舗タンナー、ホーウィン社が誇る秘伝のオリジナルレシピで仕上げた牛革。
ホーウィン社自身が「オリジナルのプルアップレザー」と表現するこの革は、100年以上前に確立された製法と配合を今も受け継ぎながら生産されています。
クロム鞣しをベースに、樹皮由来のエキスなどを用いた重いベジタブル再鞣しを施すコンビネーションタンニングによって、しなやかさと耐久性、そして使い込むほどに深まる革らしい表情を併せ持たせています。
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クロムエクセルを特徴づけるのが、伝統的なホットスタッフィングという工程。加熱したドラムの中で、常温では固形となるオイルやワックス、グリースを革の内部までじっくりと浸透させることで、ふっくらとした厚みと独特のしっとり感を生み出します。
ホーウィン社ではビーズワックスや牛脂などを含む独自の配合を用いており、この豊富な油脂こそがクロムエクセルならではのプルアップを生み出せる秘訣になっています。
革を曲げたり押したりする際に、内部に含まれたオイルが一時的に移動することで色が明るく変化し、手を離せば再び馴染んでいく―― その濃淡の揺らぎが、一枚の革に独特の奥行きある表情を与えます。
染色仕上げは革本来の個性を活かすアニリン系。顔料で均一に覆い隠すのではなく、自然な皺や濃淡、部位による表情の違いを残すため、一点ごとに微妙に異なる個性豊かな風合いを愉しめます。
新品の端正さだけを完成形とせず、擦れや小さな傷、艶の深まりまで含めて育てていける懐の深さはこの銘革の大きな魅力です。
丈夫でありながら柔らかく、重厚でありながらどこか温かい。
長い時間をかけて培われた製法と、豊富に含まれた油脂がつくり出す濃密な革味は、日常で触れる財布という道具にこそよく馴染みます。
使い手の時間を受け止めながら、少しずつ表情を変えていく―― クロムエクセルは完成後も育ち続けるレザーです。